
延享(1744~1747)と明和(1764~1771)期間に二度の火災、そして1945年(昭和20)の原爆によって壊滅的な被害を受けましたが、その都度復興してきました。
特に原爆の被害は甚大で、爆心地から約630メートルの距離にあった空鞘神社が復興できたのは約8年後でした。
鳥居や狛犬といった石造物の一部は倒壊を免れて現在も境内に残されています。これらの被爆遺構は、原爆の恐ろしさを伝える貴重な歴史的資料となっています。
空鞘稲生神社を散策しよう!

それでは早速、空鞘稲生神社を楽しく散策していきましょう!
表参道

原爆クスノキ

境内に入ってすぐ右側に、ご神木の大きなクスノキがあります。しめ縄がしてあるのですぐ分かります。
このクスノキは「原爆クスノキ」と呼ばれています。
原爆が投下され空鞘稲生神社はもちろん町が焼け野原となった中、爆心地近くの元安橋左岸に、このクスノキは芽吹いていたそうです。
被爆焼死した親木から芽吹いたその“生きる力”に、付近の住人は励まされたでしょうね…。
しばらくは川岸で大切に育てられましたが、元安橋左岸の整備の際に空鞘稲生神社へ移植されました。
そして、この地でスクスクと大きく育ったため、どんな状況でも生きていく強いパワーにあやかりたいと参拝者が増え、パワースポットとなっているそうです。

写真のように木肌にニョキニョキした蔓のようなものがたくさん生えています。
これも被曝した影響でしょうか。
木は根を張るので、その場に固定されて生きていきます。その制限の中で精一杯生きる力は神々しいくらい真っ直ぐなのです。
そして、住民の希望と願いと愛情を受けて育ってきたこのクスノキには、その想いを糧に更に力強い生命力を放っています。
狛犬

空鞘稲生神社には3対の狛犬があります。1つ目の狛犬は、古そうでかなり傷んでいます。たぶん被曝した狛犬ですね。
右側の狛犬は原型を留めていませんね。左側の狛犬の形と同じ姿だったはずなのに痛々しい…。
場所は別々なのですが、他の2対もまとめて紹介しておきましょう。

こちらは普通に座った狛犬です。皇紀二千六百五十五年とありますね。1940年(昭和15年)を指すので原爆投下の5年前に奉納されていることになります。

こちらは前足で玉を抱えていることから、玉取り型と呼ばれています。「運気や家運がよく転がるように」という意味があるそう。
稲生神社

1対目の狛犬のすぐ先にあるのが稲生神社。朱色の鳥居が並んでいて、とっても鮮やかです。
ここには、宇迦御魂神(ウカノミタマノカミ)と大歳神(オオトシガミ)が祀られ、古くから“おいなりさん”と呼ばれ親しまれているそう。
ご利益情報
五穀豊穣・子孫繁栄・商売繁昌
幸神社

すぐ隣りは幸神社で、猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)が祀られています。
白い鳥居が稲生神社の赤い鳥居と対比してますね。
猿田彦大神は日本神話で天孫降臨での道案内をした神。人生の岐路における“道開きの神”として有名です。
ご利益情報
方除・開運・道中守護・夫婦和合・芸能上達
大鳥居

この大鳥居も古く、被曝を経験したもの。軽く一礼して端っこを通ります。しっかり邪気を払っていただこう!
恵美須神社

大鳥居をくぐるとすぐあるのが恵美須神社。ここには事代主神(コトシロヌシノカミ)と大地主神(オオトコヌシノカミ)が祀られています。
事代主神は「えびす様」のこと。地元では〝えべっさん〟の愛称で親しまれています。11月のえびす祭では「福かき熊手」が境内中に並べられ、秋の風物詩となっています。
ご利益情報
商売繁昌・生産守護・豊漁・家内安全
本殿

そして本殿です。宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)と宇氣母智神(ウケモチノカミ)と和久産巣日神(ワクムスヒノカミ)が祀られています。
この三柱の御祭神は〝五穀の神様〟として有名。神社名の中に“稲生”と入っていますし、最近の天候の変化による米不足や食物不作の状況にピッタリな神様です。
参拝中に雨が降ってきました。
神道では雨の中の参拝を「禊(みそぎ)の雨」とされ、心のけがれや不浄を洗い流してくれる良い機会と捉えらるそうです。
降ったり止んだりの軽めの雨でそこまで濡れることはなく、でも浄化はしっかりされました(笑)。
この本殿は、植物と同じように真っ直ぐな波動で、とても静かでフラットだけど力強いパワーがあります。段々と心が穏やかになり、前向きな気分になります。
ぜひ皆さん、今後の米や食物不足を解消するお願いをしに訪れてください!
ご利益情報
五穀豊穣、商売繁盛、家内安全
空鞘稲生神社の御朱印

空鞘稲生神社の御朱印をいただいてきました。
すごく独創的で力強い文字ですね!
受付してくださった方は多分、空鞘稲生神社の禰冝の方だったと思います。
メディアにも幾つか出られています。印象はメッチャ“ロック”か“ラッパー”な感じで(笑)良い意味で型破りな方だろうなと。
御朱印も書かれているのかは分かりませんが、同じ独創的な印象です。
御朱印の入手方法と初穂料(価格)

空鞘稲生神社での御朱印の入手方法は、本殿から左側にある授与所で受付しています。
御朱印の初穂料(価格)は、500円です。
空鞘稲生神社のオススメパワースポットはここ!

空鞘稲生神社のパワースポットはやはり本殿と原爆クスノキです。
どちらも植物の真っ直ぐで力強い波動を感じて、とっても前向きな気分になります。
植物はどんな状態の土壌でも、例えばアスファルトの隙間をついたり、突き破ってでも生えます。生きる強いパワーはスゴいです。迷いがありません。
「75年は草木も生えない」と言われた原爆による壊滅状態から芽吹いた原爆クスノキのように、どんな状態からでも復活できるんだという力強いメッセージを受け取りにきてください。
YouTube動画
空鞘稲生神社へのアクセスと駐車場情報
公共交通の利用方法
●JR広島駅から
広島電鉄2.6番線「本川町」駅から北へ徒歩約5分
●JR西広島駅から
広島電鉄2.3番線「本川町」駅から北へ徒歩約5分
●宇品方面から
広島電鉄3.7番線「本川町」駅から北へ徒歩約5分
●JR横川駅から
広島電鉄7.8番線「寺町」駅から東へ徒歩約5分
車でのアクセス方法
●山陽自動車道「広島I.C.」から約7㎞(約20分)
●広島高速1号線「間所I.C.」から約6㎞(約20分)
●広島高速4号線「沼田I.C.」から約6㎞(約10分)
駐車場
境内に数台駐車可能です。境内北側入口(公園沿い)より入った砂地が駐車スペースです。
日本、〒730-0802 広島県広島市中区本川町3-3-2
空鞘稲生神社の基本情報
基本情報
まとめ
猛暑により稲や野菜などの不作で、物価の高騰が話題になっていますね。
その最中に〝五穀の神様〟が祀られた空鞘稲生神社を訪れることになったのも、そしてご紹介することになったのも、きっと偶然ではないのでしょうね。
そして、原爆投下と終戦から80年という節目の年でもあります。
未だに世界では戦争がなくなってはいませんが、諦めてはいけませんね。
今ある戦争のマイナス波動を上回る幸せな波動で世界中に溢れさせましょう!
平和公園や原爆ドームからも近く、広島を訪れた際はぜひお参りしていただきたい神社の1つです。
それでは、これからもパワースポット・スピリチュアルスポットをご紹介していきますので、またこのサイトに遊びに来てくださいね!
