
今あなたは、ネガティブな感情を持て余している状態でしょうか?
ついつい暗い考え方をして常に不安でいっぱい…、クヨクヨ考えてしまい前に進めない…、いつも怒りでいっぱいで荒ぶる感情をどうすればいいのか分からない…。
ネガティブな感情にもいろいろありますが、あなたはどういったタイプでしょう?
この記事では、様々なネガティブな感情を治したいと考えているあなたにピッタリな向き合い方をお伝えします。
どんなタイプのネガティブ思考でも、同じ簡単な方法ですので、まずは肩の力を抜いて、ぜひ試してみてください。
ネガティブ思考の治し方

それでは、早速ネガティブ思考の治し方についてお話していきましょう。
でも、その前に!まずは、ネガティブ思考について正しく理解しましょう。
ネガティブ思考とは?
ネガティブ思考(マイナス思考)とは、物事を悲観的、否定的、あるいは最悪の事態を想定して考えてしまう思考の癖のことです。
自分に自信が持てなかったり、将来に対して過度な不安を抱いたりすることが特徴ですが、これは決して「悪いこと」や「直すべき欠点」だけではありません。
そもそも人間がネガティブになるのは、生物としての「防衛本能(生存本能)」が正常に働いている証拠です。
防衛本能には“リスク回避”と“現状維持バイアス”という働きがあります。
まずは、リスク回避。
太古の昔、楽観的に「猛獣は来ないだろう」と考える個体よりも、「猛獣が来るかもしれない」と警戒する個体の方が生き残る確率が高かったため、人間の脳は危険や不安を優先的に察知するように進化しました。
あと、現状維持バイアスとは、脳が変化を嫌い、安心できる現状を維持しようとするため、新しい挑戦に対して「失敗するかも」というブレーキをかけようとします。
ネガティブ思考の典型的なパターンとして、次のような偏った考え方がよく見られます。
「1つでもミスをしたら、すべてが失敗だ」と極端に考える“全か無か思考”。
一度の失敗を「自分はいつもこうだ」「絶対うまくいかない」と全体に当てはめる“過度の一般化”。
褒められても「お世辞に違いない」と良い情報を無視したり、悪い意味に変換する“マイナス化思考”。
根拠もないのに「あの人は私を嫌っている」と決めつける“結論の飛躍”。

でも逆に、ホッともしませんか?ネガティブ思考なのは、あなたが悪いワケではなく本能的な問題だったと分かって。
ネガティブ思考を治そうとするな!
「防衛本能(生存本能)」はどんな人にも組み込まれているもので、そのほとんどの反応は無意識のうちに働きます。
なので、これはどうしようもないのです。
では、ネガティブ思考の人と、ポジティブ思考の人が存在しているのは何故か?と思いますよね。
それは、ネガティブ思考にフォーカスしているか、していないかだけです。
ネガティブ思考の人は防衛本能にただただコントロールされ、マイナスにフォーカスしています。
ポジティブ思考の人は、防衛本能をコントロールして、リスクヘッジするために重要視しますが、フォーカスはしていません。
あくまでもリスクヘッジのためなので、現実を改善することにフォーカスしているのです。
ネガティブにフォーカスすればするほど、ネガティブな情報を集め、引き寄せてしまうのです。
ネガティブ思考を治そうと思うなら、ネガティブ思考をフォーカスしないことです。
ネガティブ思考を否定も肯定もせず、そのまま放置です。
治そうと思うこと自体、ネガティブ思考にフォーカスしていることになるので、もうやめてしまいましょう。
そして、ポジティブな部分にフォーカスします。
- この状況の良い面はどこだろう?
- どうすればこの問題を解決できるだろう?
- どうすれば楽しくなるだろう?
- どうしたら幸せになるだろう?
…というように、ポジティブな思考の人は、気分が前向きになり、改善・解決することを考えています。
防衛本能にコントロールされたままではいないのです。
ネガティブ思考に気が付いたら、とにかく動け!
ちょっと耳が痛いお話を1つ。
脳は暇だとネガティブに働く傾向があります。
そう、何もしていないからこそネガティブになるのです。
嫌なことがあって、落ち込んだ状態だと何も手につかない…なんて言ってるあなた!
仕事をする、掃除や家事をする、散歩に出る、お風呂に入る、本を読む…など、何かに集中すれば、ネガティブな思考は止まります。
とにかく何かする、動く、集中することです。
夜はネガティブになりがち

夜はネガティブな感情になりやすくなります。
論理的に考えたり、感情をコントロールしている脳の“前頭葉”が、夜になると疲れて機能が低下してしまうことが1つ。
理性が低下して、「まあいいか」「なんとかなる」という楽観的な判断ができなくなります。
ブレーキ役である前頭葉が疲れていると、不安や恐怖を感じる「扁桃体(へんとうたい)」という部分が活発になり、ネガティブな感情がそのまま溢れ出してしまうのです。
2つ目は、夜になると「セロトニン(幸せホルモン)」が減ってしまうこと。
日中に分泌される「セロトニン」は、夜になると睡眠を促す「メラトニン」を作るために消費されます。
精神を安定させる物質が減るため、どうしても気分が落ち込みやすくなります。
そして3つ目は、先程も出てきましたが、脳は暇だとネガティブな感情になってしまうこと。
昼間は仕事や学校、スマホの通知など、外部からの刺激がたくさんあります。
しかし、夜静かになると外部からの情報が遮断されます。脳は暇を嫌うため、情報が入ってこないと自分の内面(記憶や未来の心配事)に意識を向け始めます。
その結果、今日あった嫌なことや、過去の失敗などを掘り起こして反省会を始めてしまうのです。
また、本来寝ているはずの時間帯(深夜2時〜4時頃)に起きていると、ネガティブな感情のピークになりやすいという研究もあります。
なので、夜はお風呂に入って体を温めたり、楽しくなる事を意識的にしながらリラックスして過ごし、早めに睡眠をとるようにしましょう。
睡眠不足でも脳の働きは低下しネガティブにバグる傾向があるので、しっかり睡眠をとることが重要です。
生理中は仕方ないと受け入れる
「生理前(PMS)」のイライラ、生理中もネガティブになりがち…女性は本当に大変です。
生理前はホルモンバランスが「乱れる(急激に変わる)」ことが原因で不調になりますが、生理中は女性ホルモン(エストロゲン)の量が1ヶ月の中で最も少ない「底」の状態になります。
エストロゲンには「セロトニン(幸せホルモン)」の分泌を助ける働きがあります。
生理中はエストロゲンがほとんど出ないため、セロトニンも減ってしまい、理由もなく悲しくなったり、無気力になったりしやすくなります。
また、生理中は出血により体から鉄分が失われますが、実は鉄分不足(貧血)はメンタルに直結しています。
鉄分は酸素を運ぶ役割もあり、鉄が減ると脳が軽い酸欠状態になって、思考力が低下したり、鬱っぽい気分になりがちに。
さらに鉄分は、心を安定させる神経伝達物質を作るのにも必要不可欠な材料。不足する生理中はネガティブに拍車をかけてしまうのです。
そして、生理が始まると、基礎体温が一気に下がります。 体温が下がると血流が悪くなり、自律神経が乱れやすくなります。体が「寒い・冷たい」と感じていると、心も連動して不安や寂しさを感じやすくなるのです。
こういった体の状態からくるネガティブ感情は仕方がないことなので、頑張ろうとせすただ受け入れてゆっくりしましょう。
まとめ
ネガティブ思考との正しい向き合い方は、体や脳の働きが大きく影響していることを理解するのが最も重要です。
デフォルトでネガティブになることが分かれば、必要以上に自分を責めることもないので、少しホッとしたのではないでしょうか?
そして、治そうと頑張る必要はなく、防衛本能をコントロールしながら、良い所や解決・改善することにフォーカスすることを心掛ければいいのです。
これは少し訓練が必要ですね。
でも、少し意識して考えるクセを付けていけば、すぐ馴れてきますから大丈夫。
ネガティブは日々成長・向上していく“きっかけ”になる貴重な思考でもありますから、ポジティブに受け止めていきましょう!